「出力」とは、論文や本を通じてアイディアを世に問うことである。それは、単に調べたこと(=入力)を書いて報告することではなく、調べたことの学術的な意味を他人に伝わる知的努力である。この「出力」のちからを鍛錬する場が、「出力検討会」(出力検)である。佐藤研究室の関係者が中心に、互いの原稿を検討する会であり、2003年から月1回のペースで開催してきた。
出力検のメリットは次の5点である。
- 期限に間に合わせる圧力が、出力のノルマをつくる。
- 他人の原稿を読む(読まされる)ことで、出力のスタイルの幅を自覚できる。
- コメントを生でやり取りすることで討論の作法を身に着けることができる。
- 自分の論文に有益なフィードバックをもらうことができる。
- 競争心に火がつき、仲間の連帯感が生まれ、研究の足腰が強くなる。